エジプトの生活について
エジプトでは、94%もの人々がイスラム教を信仰しています。
イスラム教の教義では、1人の男性は4人までの妻を娶る(めとる)ことができるとされています。
しかし、現在のエジプトにおいては、実際に二人以上の女性と結婚している男性は1パーセントにも満たないといわれています。
伝統的に、エジプトは男性社会です。
客人が訪れると、家長、あるいは長男が、客人の訪問を高らかに宣言し、家族全員が気持ちを引き締めて客人を迎える、というような慣習もあります。
客人が心から満足してもらえるよう、家族全員が協力するのです。
特に地方において強く見られる傾向ですが、人間関係には血縁が大きく影響します。
年上の男性の優越権は絶大です。結婚は、個人的なものではなく、家族と家族の結びつきと認識されるのです。
個々の家族は独立した単位のものではなく、婚姻によって結ばれた大きな一族の一部という位置付けになるのです。
子供の出生において、男児の誕生は盛大に祝われます。一方、女児はさほどでもありません。
男性の数の多さは、経済力や政治力と並んで、一族の勢力を推し量る大きな目安なのです。
一族の財産、つまり父親の財産は、家族の男性メンバーに引き継がれ管理されます。特に長男は最も重要な役割を持ちます。
しかし近年、このような父親を中心とする家族の結束の構造が崩れつつあることも事実ですね。
出稼ぎや移民が増え、若者の農業以外への就職が増加しているのがその原因です。父親に頼らずとも、各個人が経済力をつけることが出来るようになってきたというわけです。
またカイロなどの都会部では、父親や夫以外の男性から隔離されて生きてきた女性が、田舎の生活におけるような女同士の繋がりも失い、アパートに孤立してしまうという新たな問題も生じています。